第5話『Greedy Bears』

Netflixにて独占先行配信中の2020年春アニメBNA。
今回は第5話をレビューします。

作品概要は、こちらの紹介記事を参照ください。


それでは第5話のストーリーです。


みちるはバスケを始めようとするものの、なぜか弱小野球チームに加わることに。ところが、チームの監督は、ギャングに八百長で負ける約束をしていた。
出典:Netflix「BNA」配信ページ

アニマシティの野球は、勝つためなら相手を殺してもかまわないという完全死闘試合で、野球によって絶滅する種が出るほど。しかもその全てが賭博の対象。賭博の元締めはアニマシティを牛耳るマフィア「ザ・ファミリー」だというのが暗黙の了解である。

士郎は市長から野球賭博の証拠をつかむよう依頼される。
みちるはひょんなことから弱小野球チーム「ベアーズ」に加わることになる。

みちるが加入したベアーズは、生まれつき貧しい貧民街の住人たちで構成されており、彼らが住むボロボロの家は水道も止められていた。優勝を夢見てはいるが、これまで不戦勝でしか勝ったことがないほど弱小チームである。
さらに、(チームメンバーは知らないことだが)ベアーズの監督は裏で賭博に関与しており、八百長して負けることでザ・ファミリーから報酬を受け取っていた。

ところが、みちるが加入し、その特殊能力を発揮した結果、ベアーズはどんどん勝ち進みついに決勝の舞台に立ってしまう。

👉監督の過去
ベアーズの監督「ダンテ」は、かつて人間社会で獣人初の野球選手だった。
しかし”ケダモノ”と酷い差別を受け、耐えかねて暴動を起こしてしまう。
こうして人間の野球界を追われたダンテは、今では酒浸りになり、弱小チームの監督として賭博に加担している。

ついに迎えた決勝戦。しかし全くやる気を見せないベアーズのメンバーたち。
不審に思ったみちるがわけを聞くと、決勝前にザ・ファミリーからわざと負けるように金を積まれたという。
「勝てるかわからないけど、負けることなら簡単にできる」
みちるはそんな彼らを尻目に1人でマウンドに立ち、最後まで勝利のために戦おうとする。
みちるに喚起されたベアーズは試合を再開、惜しくも敗れるものの、負けることの悔しさを初めて味わった。観客も賭博を忘れて純粋に野球の試合を楽しんでいた。



ここからは考察と感想。テーマは貧困です。

【貧困】
ベアーズがただの弱小チームというだけではなく、貧困層により構成されているところがポイントです。
彼らが決勝戦で八百長しようとしたときのセリフ

「生まれたときから貧乏で、この先ずっと貧乏だ。

 この地獄から這い上がるために金を手に入れて何が悪い」

簡単に反論することのできない、重いセリフです。
貧困は確かに生育環境によって連鎖し、断ち切ることは容易ではありません。
ただ、あぶく銭のような金で解決になるかといえば、そう単純でもない。
そのことがラストシーンに明示されています。
ラストシーン、ベアーズのメンバーたちは結果的に負けたことで金を手にしていて、その金で”野球がうまくなる道具”を購入。しかも支払いは一生リボ払い。ものの見事に、野球がうまくなるとかいうエセ商品と、一生金利を払い続けるシステムのカモになっています。
つまり「金だけ手にしても、その使い方を学習しないことには貧困から逃れられない」というメッセージです。


今回は、ベアーズの可愛らしさとは裏腹に、野球による殺し合いと賭博、貧困などが描かれたかなりダークな内容でした。