第4話『Dolphin Daydream』

Netflixにて独占先行配信中の2020年春アニメBNA。
今回は第4話をレビューします。

作品概要は、こちらの紹介記事を参照ください。


まずは4話で明らかになった設定についてまとめていきます。

👉獣人特区特例法
アニマシティは獣人特区特例法により、人間社会の情報を制限している。
このためインターネットは外の世界と繋がらず、アニマシティの市役所のサイトだけが閲覧できる。
▶️考察
さながら日本の隣国のようですね。
現段階で理由は不明ですが、人間社会の情報を制限することでアニマシティの秩序を保とうとしているのならば、人間社会にはアニマシティにとって不都合な真実があるということ。

👉獣因子
・人間(ホモサピエンス)と獣人(獣性人類)とは別の人類であり、獣人は『獣因子』という特殊な遺伝子により体を変化させることができる。
・太古の昔、獣性人類は各々の部族が信仰した動物神に自分の姿を似せ、神に近い存在になろうとした。このため、先祖によって獣化する動物が決まっている。
・獣人同士が異種結婚した場合、生まれる子は両親どちらかの属性になり、ハイブリッド種が生まれることはない。
・獣因子を持たない人間(ホモサピエンス)が獣人になることはない。
・みちるの獣因子は、普通の獣因子とは異なっている。
▶️ 考察
以上の情報から考察すると、みちるは人間と獣人の間に生まれた子供である可能性が高い。


それでは第4話のストーリーです。


違法SIMカードを手に入れたみちるは、人間のふりをしてSNSをしている獣人のニナと出会う。2人は人間界へと抜け出し、パーティーに参加することに。

出典:Netflix「BNA」配信ページ

人間のふりをしてSNSをしているニナは、アニマシティを牛耳るマフィアのボス「ジュリアーノ・フリップ」の娘。彼女は”キラキラ”した人間世界に憧れていた。
突然人間の体に戻ったみちるは、ニナと共にアニマシティを抜け出して人間のパーティーに参加するが、途中でニナが獣人であることがバレてしまう。
しかしパーティー参加者たちはニナを攻撃するどころか、ニナが獣人だというだけで「差別と闘ってきたかわいそうな子」としてニナをもてはやす。行動はエスカレートし、イルカのニナが疲れていたからと言って彼女を海水の水槽へ閉じ込めてしまう。
みちるはたまらず獣人化し、水槽を壊してニナを助けるのだった。



【差別とは何か】
今回は「差別とは何か」について問われる内容でした。
ニナがパーティーで出会った人間たちは、これまでに登場した反獣人派のように獣人を攻撃することこそありませんでしたが、獣人のニナを当然のように「差別されている存在」として扱い、「自分たちとは違うもの」と明確に捉えていました。
また、”良かれと思って”ニナを海水に入れるシーンは、相手のためを思うようで実は全く相手を尊重していない押し付けの行為でした。

このように、差別とは単に相手を攻撃することのみならず、相手を理解する前に自分の価値観を押し付けることもまた、立派な差別と言えるのでしょう。
そして後者は、その行為が”思いやり”の精神に立っているからこそ、なかなか差別とは捉えられにくく、より厄介なものなのです。

みちる「人間の世界に行かなかったら、好きなままでいられたよね。私が止めれば良かった」

こう言ってニナに謝るみちるですが、「傷つくのが怖いから知らないままでいる」ことはコミュニケーション(理解)の諦めであり、この態度は、冒頭に記載した「人間社会の情報を制限するアニマシティの態度」そのものです。
理解は互いを知ることから。
簡単なことではないかもしれませんが、少なくともそれを諦めてはいけないのだと思います。