第11話『STORMED』


【富久田の障害】
富久田には数唱障害があり、その症状から逃れるためにドリルで頭に穴を空けた。
しかし、名探偵となり穴が塞がれることで障害も復活。苦痛から死を望む(鳴瓢に殺されたがる)ようになる。

数唱障害👉
強迫性障害に分類され、不合理な行為や思考を自分の意に反して反復してしまう精神障害の一種。
数唱強迫は、不吉な数やこだわりの数があり、その数字を避けたりその回数を繰り返したりしてしまう。(引用:ウィキペディア「強迫性障害」より)



【イドと時間の関係】
イドにおける時間の概念は「その世界を観察(観測)する第三者の有無」によって決められていた。

第三者がいる場合⇨イドの時間は外の現実時間と同期
第三者がいない場合⇨イドの時間は自由に伸び縮みする

イドの中のイドで鳴瓢が1年以上過ごしたにも関わらず、現実時間は10分間だったのはこのためである。


【殺人鬼の分析】
前提👉
ジョン・ウォーカーが関与したとされる殺人鬼は以下の7名。
顔削ぎ、舌抜き、股裂き、腕捥ぎ、対マン、穴空き、墓掘り

共通点👉
被害者が必ず死ぬとは限らない加害方法
・各殺人鬼による被害者の最大人数は7人

規則性👉
加害時刻は
月曜:股裂き
火曜:顔削ぎ
水曜:舌抜き
木曜:墓掘り
金曜:腕捥ぎ
土曜:穴空き
日曜:対マン

J・Wは1週間、曜日を決めて殺人鬼たちの殺意を操作している。
さらに、第9話で飛鳥井木記の夢の中に現れた顔削ぎが「今夜は俺の番だぜ」と発言したことから、この規則性は現実世界だけでなく、飛鳥井木記の夢の中でも当てはまると思われる。


【J・Wの正体】
富久田の夢の中にJ・Wが現れた日時と、イドデータに接触できる人間の行動履歴から、
J・Wは早瀬浦であると判明。




以上の情報から、今回の推察をしてみました。

《J・Wの描く世界》
まず、殺人鬼たちが被害者が必ず死ぬとは限らない方法で加害していたのであれば、J・Wの目的は人を殺すことではなく、あくまで殺人鬼たちを操ることであり、飛鳥井木記の夢の中で操作した通りに現実世界で行動するように実験をしていた、と考えられます。

では何のために殺人鬼たちを操るのでしょうか?

単純に考えて、その目的は次のいずれかでしょう。

①殺人鬼たちに、狙った人間を殺させる
②殺人鬼たちを自殺させる

操作対象はあくまで”殺人鬼”なのですから、その被害対象は殺人鬼自身か、それ以外か、です。
①の場合、例えばJ・WがAという人物を殺したければ、殺人鬼をコントロールしてAを殺させる。
②の場合、殺人鬼を自殺へ導く(自殺教唆)。

私は前回、前々回と「J・Wは殺人のない世界を作ろうとしている」と推察しています。
※参照:前回、前々回記事↓



それは、J・Wが単なる殺人鬼メーカーだった場合、この物語の結末が「殺人の蔓延る世界になるか否か」という、あまりにも単調なものに終着してしまうからです。

この立場から言えば、
①の場合、J・Wが望む、殺人のない世界にとって排除すべき人間を殺させ
②の場合、殺人鬼が自殺することで殺人のない世界へ導くことができます。

さらに②の場合、この操作システムが完成するまで、自殺教唆を鳴瓢にさせていたとも考えられます。

いずれにしても、J・Wがこの世界の在り方に深く関わる”神”のような存在になっていきます。
そしてそのとなるのが、ラストシーンで「出番だ」と言われた飛鳥井木記なのです。


補足👉
前回の考察で、わざわざ鳴瓢を意図的にドグマに落とす理由が見つからなかったので実験台という指摘をしましたが、今回その意図が判明したので訂正です。
鳴瓢がドグマに落ちて怒り狂って穴井戸を殺すところまでがJ・Wの罠だとすれば、その目的は穴井戸を殺すこと。これは、穴空きの被害者が既に最大人数の7人であることと関係しているのではないでしょうか。さらに、システムが完成してしまえば自殺教唆要員として利用していた鳴瓢も必要なくなるので、ドグマ落ちさせても問題はない。
こう考えると現在のところ辻褄が合います。